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蔵王山 1841m   アップ:2020.9.25
「この長大な尾根は、東北人特有の牛のような鈍重さをもって、ドッシリと根を張っている。」 *深田久弥の『日本百名山』からの引用。

△ 初冬の蔵王山。左が地蔵山1736m。中央が主峰の熊野岳。
  20年以上前の写真なので、現在はスキー場の形が変わっているかもしれない。また山中の建物も多くなっていることと思います。

△ 蔵王のシンボル「御釜」。熊野岳寄りから俯瞰した姿です。

△ 6月下旬。刈田峠側から俯瞰した御釜。御釜が俯瞰できる所まで容易に登れるので、大勢の観光客が来ます。
  右は、蔵王山の最高峰の熊野岳。熊野神社が祀られています。ハイマツとガンコウランが植生。花はイワカガミ。

△ 6月下旬の蔵王。熊野岳から地蔵山への縦走路。中央の雪渓下を通る道は、イロハ沼への至るコース。 右は8月の刈田山。

△ 蔵王エコーラインで刈田峠へ登る途中、駒草平で見ることができる不帰滝。 右は駒草平でのコマクサ。ともに6月下旬。

△ 駒草平の花畑で。ハクサンチドリにマイヅルソウ(白い小花)。 右は沢山咲いていたイワカガミ。6月下旬。
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*樹氷の蔵王

△ 2月。蔵王ロープウェイを利用して樹氷見物へ。天気がいまいち。近年は中国人が多く、ロープウェイ駅の待合室などで大声をあげるので、閉口。

△ 三脚撮影をよく見かけます。私に三脚は不要。動く物ではないし・・。
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 【コラム 霧氷と樹氷】
 美しい雪の世界でひときわ鮮やかに輝くものに、青空を背景として木の枝に咲く霧氷がある。
 一般に霧氷とは、枝や樹木全体に着氷したもので、成因はいろいろである。それが透明な氷であったり、霧が白く凍りついたものであったり、中には雪片と霧が凍りついたものもある。樹氷も霧氷の一種である。
 樹氷といえば蔵王、といわれるほど有名だが、その景観は妖精の世界を思わせるほどに美しい。樹氷は怪人(モンスター)と呼ばれるだけあって、人間の形をしたものが多いが、様々な動物の形をしたものもある。
 11月に入ると、日本海を渡って多量の水蒸気を含んだ季節風がやってくる。この湿潤な季節風は、蔵王の西に連なる朝日連峰や月山に湿った雪を降らせながら山越えする。この山を越すときに気温が下がり、空気中に含まれる水蒸気の量が減少するが、葉のよく繁ったアオモリトドマツなどに触れると同時に凍りつき、またふきつける雪がセメントのように固めて、樹氷をつくっていく。樹氷は吹雪のたびに大きくなり、「雪の怪人」となるのである。
 樹氷は蔵王では標高1400㍍以上で見られるが、志賀高原の横手山でも樹氷ができる。
*学研『グランド現代百科事典 日本地図』1983年版に掲載。(津波・記)