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平ヶ岳 2141m   アップ:2020.9.10
「頂上のテントで明けた朝は、すばらしい天気に恵まれた。ところどころ小池をちりばめた草原には、あの忌まわしい屑類一つなく、
汚されない自然のままの美しさで広々と続いていた。」
 *深田久弥の『日本百名山』からの引用。

△ 池の岳から見上げた平ヶ岳。名前通りの平たい山容です。この先、平ヶ岳までは木道が続いています。山肌の針葉樹の多くは、アオモリトドマツ(オオシラビソ)。

△ 鷹ノ巣の登山口から登り始め、尾根へ上がると燧ヶ岳の双耳峰がくっきり。燧ヶ岳の右奥に、日光白根山が頭を出しています。
  登山口から約6時間、やっと着いた姫の池。大きな池塘です。他にも小さな池塘がたくさん。正面の山が目指す平ヶ岳。

△ 平ヶ岳のコースから外れた所にある玉子石と池塘群。雲上の別世界の感、です。ただ8月下旬ともなれば、池塘の周りの花々は終わっていました。
  右はアオモリトドマツの果実。

△ 池ノ岳近くのテント場。 右は出発して6時間半後にたどり着いた頂上。遠い・遠い頂です。

平ヶ岳登山
 2002年8月下旬。いつか、いつか登りたいと思い続けてきた平ヶ岳へ登頂できました。鷹ノ巣の登山口を、ライトを灯して歩き始め、帰りは、またもライトのお世話になるという長丁場。
 往復に12時間もかかったが、コースから玉子石往復を省略していたら、まだ明るいうちに下山できたかもしれない。
 ともあり、平ヶ岳と玉子池の往復に約22キロ、標高差1300mは、この年ではもう歩けない。関東周辺の百名山では、最もアプローチの長い山でしょう。
 
 鷹ノ巣からのコースは、一般に正規コースと呼ばれています。
 平ヶ岳へは、もう1つ、中ノ岐川沿いの 「宮様コース」 があります。鷹ノ巣の民宿へ泊まり、一般車通行禁止の中ノ岐林道を車で送迎してもらうと、3時間ほどで登頂できるそうです。
 「宮様コース」は、登山が好きだった皇太子 (現在の零和天皇) が登ったコースで、その名前があります。